介護の職場で働いていると、さまざまな悩みに直面します。代表的な悩みの1つが、「利用者から嫌われる」というものです。話しかけても返事をしてくれない、お世話するのを拒否される、叱られるなど、うまくコミュニケーションが取れないと悩む人が多いようです。
このような場合は、何が原因なのか、日頃の業務を振り返ってみましょう。時間に追われて、行動をせかせていませんか?相手の話に最後まで耳を傾けていますか?声かけをせずに、突然身体に触れていませんか?笑顔を忘れていませんか?
また、初心者の場合は介護業務になれないので、もたつくことも多いでしょう。スムーズな介護ができず、利用者が不安に感じているのかもしれません。一方、ベテランであっても多忙などで、細かな点まで目が届いていないこともあります。
自分では一生懸命に介護をしているつもりでも、端からは「自分本位な介護」「思いやりが感じられない」「威圧的で怖い」と思われていることもあるのです。
利用者から好かれている職員と自分とでは、どこが違うのか観察してみるのもおすすめです。そして、「こんなときに機嫌が悪くなった」など、気がついたことを、こまめにメモする週間をつけましょう。客観的に自分の行動を振り返ることで、原因が見つかることが多いのです。
しかし、こちらがいくら努力をしても、関係が改善しないこともあります。このようなときは、人間なのだから相性の良し悪しはあるものだと、割り切りましょう。そして介護のプロとしてのプライドをもって、適切な距離を保ちながら介護の仕事に徹しましょう。